Gen Blog
Kと出会って、
自分の若い頃と重なるような感覚があった。
仲良くなるまで、
時間はかからなかった。
Kが『NineMicrophonesを始める』と言った。
危なっかしいKを俺は守りたくて、
NineMicrophonesに加わった。
K中心に企画を考えることは、
楽しかった。
Kは俺の考えるデザインを喜んでくれた。
俺はKの笑顔が見たかった。
一緒に酒を飲んで、
語り合った。
喧嘩もした。
Kは病んでいた。
俺はKの力に、
少しでもなれたらと思っていた。
俺は仕事に追われていた。
Kは俺の体を気遣ってくれて、
『もっとご自愛くださいね』、
『たまには家族とゆっくり過ごして下さい』、
といつも言ってくれた。
Kが死んだ。
俺は、
そばに居たのに助けられなかった。
また大切な人を失った。
俺はいったい何をやっているのだろう。